マフラー消音化


SP武川

ボンバー用バッフル 04-02-003

八月連休にマフラー交換を実施したのだが、あまりのウルサさと地上高の低さに、元に戻してしまっていた。 芯抜き純正マフラーは(特にアイドリング〜低速走行では)静かなことこの上ないので、やはり通勤向きなのだ。

だが、カム交換で”フン詰まり”感が出てきたのもまた事実。 排気効率アップの為に、武川ボンバーの消音化にチャレンジすることにした。

まずはサイレンサー部の分解。 電動ドリル(Φ4.2)で、ブラインドリベットを削って、外筒とマフラーエンドを取り外す。

グラスウールは、予想していたよりも硬く内部一杯に入っていた。 これでは何のための大径サイレンサだろう。 排気はインナーパイプの中を通過するだけで、消音効果はほとんどないのでは? 「直管みたい」という表現は、あながち間違っていなかったようだ。

消音性を高める為にはいくつかの方法がある。 一般的なのはバッフルの装着で排気口の口径を絞る方法だが、インナーサイレンサの挿入も効果が高い。 2りん館に行ったら、いろいろなタイプが売っていたのだが、一番長さがあったキジマの製品を購入。

といっても、実際に使用するのは内部のパイプの部分のみ。 バッフル部分は外径が合わないので、サンダーでカットした。

今回製作するインナーサイレンサは、「富山式」(?)の変形版。 元のサイレンサのインナーパイプの中に、円筒状の物をフローティングさせる。 排気はインナーパイプと円筒の間の隙間を流れるようにするのだ。 排気口の面積が減るので、それだけで低音域の音圧が減るのではないかと思う(スピーカーと同じ?)。

最初はホームセンターで、Φ19のステンレスパイプを買ってきて作ろうとしたのだが、中に浮かせるのが難しい。 それに、どうせなら円筒の内部でも消音効果があった方がいいだろうとの判断で、パンチングメタルのパイプに変更した。 このパイプの中に、台所用品のスチールウールをほぐして、ギュウギュウに詰めてある。 スチールウールは1個あれば十分だ。

このインナーサイレンサを、ボンバーのインナーパイプの中に入れる。 中に浮かすようにするのだが、細い針金を四方八方から貫通させることで、フローティングさせることに成功した。

次はインナーパイプの外側に、残りのスチールウールを巻きつける。 グラスウールを直に巻くよりも隙間が多くなるので、排気が流れ込み減衰しやすくするのが狙いだ。

本当はグラスウールも新しい物に交換した方がいいのだが、今回は再使用した。 スチールウールの分だけ、グラスウールの内側を剥がしてある。

組み立てはブラインドリベット。 向きを間違えないように注意(経験者談)。

完成。 とりあえず、ボンバー改をジョルカブに試着して、エンジンを掛けてみる。 芯抜き純正マフラーに比べるとまだかなり大きいが、社外マフラーを付けていた頃のトランザルプ400Vと同程度かな? シングルで歯切れがいいぶん、うるさく感じる部分はあるかもしれない。

実は試着したあと、マフラーエンドの向きがずれていたので、再びサイレンサを分解することになった。 その時に、グラスウールの大半を外してしまった。 なぜなら本来サイレンサの容積は、排気を膨張させる為にあるのに、固いグラスウールを詰め込んでしまっては意味がないからだ。

ボンバーに使われているグラスウールは、5mm厚のシートを重ねたようになっているのだが、1枚のシートを3mm程度に削いで、インナーパイプのスチールウールの外側に針金で巻いてみた。 これで中はかなりスカスカになったが、果たして排気音量はどう変わるだろう?

武川純正のバッフルも購入。 マフラーエンドに取り付けるタイプで、排気音量が2db下がるらしい。

消音化の方はこれでいいとして、問題は地上高。 エキパイの首の部分を5cm程度短縮すれば、なんとか対応できそう。 だが、それにはステンレス製エキパイの溶接が必要だ

会社には溶接機もあるので、(自分では出来ないけれど)同僚に頼んでやってもらうという手もある。 しかし、改造するにあたってのポリシーとして「家庭で出来る範囲で」と考えている(じゃないと読んでくれた方の参考にならない)。 そこでネットで溶接加工をしてくれる会社を調べてみた。 とりあえず2社見つけて、メールを打ったのだが、入間市の会社は”なしのつぶて”。 福井の会社は「\18,000です」という。 新品マフラー買えるぞ。

という訳で、溶接しない方法で自分でやることにした。 まずはエキパイを切断する。 油性マジックでマーキングしておく。

金ノコでギコギコ切断(サンダーでカットしても可)。 フランジ側の溶接ビードは削り落としておく。

フランジ側は5〜6mm、サイレンサ側は15mm程度、金ノコで縦に8つの切れ目を入れる。 プライヤーでフランジ側は先すぼみに、サイレンサ側は外に広げる。 双方の形がしっくりくるように形を整える。

フランジ側にマフラーパテ(耐熱1000℃)を塗り、サイレンサ側に挿入する。 軽くハンマーで叩いて奥まで押し込んだら、サイレンサ側の開いた口をパイプレンチなどで包み込むようにして閉じる。

しっかり包み込んだら、マフラーパテを外側から塗り塗りする。 少々厚めになってもいいので、隙間に刷り込むようにして塗る。 このまま1昼夜乾燥。

乾燥したら、パテの形を耐水ペーパーで整える。 そして、マフラー補修用の耐熱アルミテープでぐるぐると巻く。 これでエキパイの改造は完成。

交換前の状態。 台風が近づくあいにくの天気で、カーポートの屋根の下で作業を行った。 センタースタンドで立ててあるが、乗車時のSAGは10mm程度。

交換後。 純正マフラーに比べると、それでも地上高が下がっている。 もちろん、センタースタンドとの干渉はない。

サイドスタンドを立てて撮った写真。 同じ角度から撮ったエキパイ改造前と比べると、地上高の違いが分ってもらえると思う。

これは何をやっているかというと、バンクさせた時に接地しないかどうかの確認。 ステップが接地しても、マフラーが接地することはない。

マフラーエンドには武川のバッフルを装着。

とりあえず、エンジンを掛けてみる。 「キュボ、オン! ボッ、ボッ、ボッ...」 ふむ。 グラスウールの大半を外してしまったので、ちょっと心配だったのだが、音は大きくなっていない。 これなら住宅街でエンジンを掛けても許容範囲かも。

悪天候なので実走テストは延期。 よって評価もまだ。 明日も天気が悪そうなので、月曜朝の通勤がぶっつけ本番になるかも。 マフラー落ちなければいいけど。

翌日、雨の合間を縫って走ってみた。 音はあまりいい音じゃないけど、音量的には合格点。 試しにバッフルを取ってみたら、少しいい音になった。

やっぱり下のトルクは細くなった。 アイドリングは安定しているのだけど、信号待ちとかでノロノロ走っている時にエンストしそうになる(これはクラッチのセッティングのせいもある)。 7,000rpm(あくまで感覚)以上の吹け上がりはすごい。 一気に「廻っちゃいけない領域」まで廻りそうで、ちょっとコワイ。 10,000rpm以上廻すなら、こういうマフラーが必要なんだろうね。

でも、通勤やゲタ代わりのスクーターにはちょっとオーバースペックかな。 ということで、みたび芯抜き純正マフラーに戻した。

星:★★★

コメント:やっぱり静かなのがいい