日支合作エンジン換装


金城集団

記事中の表を参照

オークションにて落札

7月のある朝、通勤途上でジョルカブのエンジンが息絶えた。

かなりの重症と判断(のちにINバルブの焼付と判明)したので、すぐにオークションで「125ccセル付の中国製コピーエンジン」を落札した。

届いたエンジン。 品質は期待してなかったが、”外観”はよく出来ている。

だが実はこのエンジン。 変速機がない無変速エンジンだった。 キックシャフトの出口も開いていない。

シリンダーには124ccと文字が鋳込まれているが、実際にはボア52.4mmXストローク55.5mmの120ccである。

バラそうとしたら、カムスプロケット取付ボルトの二面幅が9mmだった。 慌てて9mmのソケットを買いに走る。

バルブサイズは、IN:23mm、EX:20mmと排気量にしては小さめ。 ベースになったWave(NICE)110のエンジンと同じだ。

オイルポンプは、クランクシャフトのギヤからダイレクトで駆動されている。

ケースを割ってみると、当たり前だがシフトドラムも何もなく、一組のギヤがあるだけ。 そのギヤの歯形も酷い。

チェンジシャフトとシフトドラムの固定ボルトの穴は、アルミのプラグで塞がれていたが、内側から叩いたら取れた。 よってこのエンジンに、ジョルカブの4速ミッション&遠心クラッチを移植して、新しいエンジンを組むことにする。

だが、そのまま4速ミッションを入れると、ベアリングの大きさの違いからクランクケースが閉まらない。 これは100EXのメイン側4速ギヤに入れ替えることでクリアできる。

実はもう一台、中国製コピーエンジンを入手していた。 こちらは4速マニュアル一次クラッチで同じく120ccだった。

このエンジンのギヤポジションスイッチは、シフトドラム固定ボルトのキャップに内蔵されていた。 これらの部品を移植した。

コンタクトプレートをシフトドラムに位置決めする溝は、適当に半丸ヤスリで切った。

オイルポンプ駆動ギヤが厚いので、そのままだと遠心クラッチの位置が外側にズレてしまう。 これはドライブキヤを2.5mm削ることで対処。

Rクランクケースカバーをはじめ、遠心クラッチ、シフトアーム、キックギヤなどはジョルカブから移植した。 ガスケットは純正部品を使用した。

コピーエンジンは排気量が多いぶんだけ、セルモーターが長い。 これはセルモーターだけ純正のベースに移植して使用。 Lクランクケースカバーやフライホイール、ジェネレーター、ピックアップなどもジョルカブのものを使用。

完成したエンジンをいざ車体に載せようとしたら、上側のマウントボルトが入らなかった。 10mmのドリルで穴を広げて対処した。

エンジン搭載後に、カムチェーン・テンショナーをジョルカブの物に交換することにした。 左が支那、右がHM純正。

エンジン底のボルトが、支那(左)の方が2mm長い。 わずかではあるが支那の方が、プリロードが強くなるだろう。

スプリングの自由長は同じだったが、素線径が支那は0.8mm、HM純正は0.6mm。

プランジャ自体は、横に開いた穴が大きく見えるが、ほぼ一緒と考えていい。

プランジャ底面のボールなども同じだった。 写真は支那の方。

本当に動くのか?という心配をよそに、あっけなくエンジンは始動した。 振動はJUN 96ccの1.2倍というところ。 心配していたよりは酷くない。

レブリミットは8,000rpmくらいか。 非常に強大なトルクで、相対的に減速比が低すぎる。 ドライブスプロケットを17Tにしたら、かなり乗りやすくなった。 スーパートラップのディスク枚数は、8枚に変更してある。

心配した遠心クラッチは、今のところ顕著な滑りはない。 が、要観察というところ。

星:★★★

コメント:「素材」としては面白い