Webikeにて購入。
無事に二次側遠心化が完了して、もうしばらくはいじりたくないと思っていた。 そもそも改造すべきところがもう残っていない。 故障無しで通勤の足として活躍してくれれば充分だ。
ところがたまたま職場の先輩に、「近くにある内燃機屋さん知らない?」と訊いたら、川越にある井上ボーリングを紹介してくれた。 Webサイトを見ているあいだに、ピストン交換によるボアアップをやってみたくなった。
SP武川
記事を参照
Webikeにて購入。
無事に二次側遠心化が完了して、もうしばらくはいじりたくないと思っていた。 そもそも改造すべきところがもう残っていない。 故障無しで通勤の足として活躍してくれれば充分だ。
ところがたまたま職場の先輩に、「近くにある内燃機屋さん知らない?」と訊いたら、川越にある井上ボーリングを紹介してくれた。 Webサイトを見ているあいだに、ピストン交換によるボアアップをやってみたくなった。
現在のエンジンは、ボアΦ52.4mmXストローク55.5mmの排気量119.69ccである。 これ以上のボアアップとなると、ボアΦ54mmというのが一般的だ。 しかしこの場合は排気量が127.10ccとなり、「第2種原動機付自転車(甲)」の総排気量125cc以下という区分から外れてしまう。
だが都合のいいことに、SP武川からカブC100EX/カブC90/CD90用に発売されている S-Stageボアアップキット(Gタイプ)(品番 01-05-506)はボアがΦ53.5mmとなっており、このピストンを使えば排気量は124.76ccとギリギリ原付2種の範囲内となる。 C100EXのノーマルヘッド用なので、ピストンのバルブリセスも変更なしでそのまま使えるハズだ。
リペア用にピストンリングやピストンピンがセットになったピストンキット(品番 01-02-512)が出ているので、それを使用する。 シリンダーヘッドガスケット(品番 000-13-002)も必要だ。
支那エンジン用のヘッドガスケットは樹脂製で、t1.2くらいの厚みがあるが、この武川のガスケットはメタル製でt0.75くらいしかない。 排気量のアップとあわせて、ガスケットでも圧縮比がアップすることになる。
今使っているシリンダーを加工に出すと、その間ジョルカブが使えなくなってしまう。 よってボーリングには、予備のシリンダーを出す。
だが予備シリンダーは元々がセル無しエンジンのものなので、下セル付エンジンに使用するとセルモーターに干渉してしまう。 サンダーでフィンを削って対応する。
発送してからキッカリ3週間後。 加工が終わったパーツが送られてきた。
パッケージを開封せずに送ったので、ピストンをまじまじと見るのはこれが初めて。 WPC&MOS2加工でグレーっぽい色になっている。 そういえばJUNのピストンもこんな感じだったなぁ。
ピストントップには「13104-GPH-T00」という刻印があった。 まるでホンダの部品番号のようだが、ホンダのピストンの型番は13101だし、GPHという機種コードはない。
横から見ると、トップがわずかに盛り上がっているのがわかる。 肉抜きが印象的。
ピストン裏側までWPC&MOS2加工は施されている。 「ART」という鋳込み文字は、アート金属工業を意味する。 ちなみにアート金属工業は、本田宗一郎が奉公に行ったアート商会の後身にあたる。
ピストンリングは、左のトップリングおよびセカンドリングのみWPC&MOS2加工を行なった(オイルリングは対象外)。
高出力化で、ピストンピンにかかる力も大きくなる為、こちらにもWPC&MOS2加工を行なった。
シリンダーはボアが1.1mm大きくなった。 肉厚的には54mmが限界だろう。
これくらいのスリーブ厚なら、不安を覚えるほどではない?
シリンダー内壁は、プラトーホーニングを実施してもらった。 クリアランスは0.05mm。 もちろん実物のピストン(ピストンにも加工誤差があって、一つ一つ違う)に合わせて加工してくれるので、正確なクリアランスとなる。
組み立てに入る。 まずはピストンリングのセット。 でもトップリングとセカンドリングはどっちがどっち? Rと刻印されているリングと、RNと刻印されているリングがあるのだが。
武川の説明書には何も書いてなかったので、名護ホンダさんのblogの記事「TOPリングとセカンドリングの見分け方」と「エキスパンダーの天と地(上下)」を参考にセットした。 リングの合口を120度ずらすのを忘れないように。
支那ピストンとの比較。
なんとなく、武川の方が剛性が高そうにみえる。
重さを量ってみた。 支那ピストンは89g(ピストンリング含む)。 武川の方が軽いのかと思ったら、意外にも93gと4g重かった。
ピストンピンは支那が長さ41.5mmで重さ26g。 武川が長さ36mmで重さ19gとなった。 ピストンとのトータルでは武川の方が3g軽いことになる。
いよいよ組み込み。 意外なことに、武川のガスケットは支那シリンダーのカムチェーン通路の大きさにピッタリだった。
プラトーホーニングは、慣らし済みと同様なシリンダー内壁を作り出す。 しかし、ピストンやピストンリングは新品であるので、やはり慣らし運転は実施したい。
エンジンを掛けてみて、まず感じるのはメカノイズがかなり下がった。 アイドリング時はマフラーが発する排気音しか聞こえない。 次に、マフラーから出る白煙が出なくなった。 これらはシリンダーとピストンのクリアランスが小さくなった効果だろう。 アイドリング回転数が少し下がったが、これは圧縮比が少し高くなった影響かもしれない。
4速60km/hを上限に走ってみる。 同時に実施するハズだった、カムシャフト交換が延期になってしまったので、排気量以外は変更していない。 わずか5ccの違いだが、力強さはそれ以上に感じる。 80ccと96ccの違いくらいありそうだ。 125cc本来のパワーが発揮できるようになったのであり、ノーマルの支那が120ccの排気量を生かしきれていなかったというべきか。
パワーアップ以上に印象的だったのが、エンジンのマナーがすごく良くなったことだ。 回転の質感が、2ランクアップしたように感じる。 支那エンジンが日本製になったといったら言い過ぎか?
市販のボアアップキットを使い、排気量を5ccアップさせる為だけであれば、おそらく実施しなかっただろう。 自分でピストンを選んで、自分の思い通りの仕様でボアアップできるのが、内燃機屋さんに頼むメリットだろう。 世界で一つだけのボアアップキットを手に入れる。 この愉しみは何物にも代え難い。
星:★★★★★
コメント:全ての支那エンジンにオススメできる!