96cc暫定エンジン搭載


HM純正&JUN&支那部品

遊休部品を活用

2008年の後半は、スーパートラップの枚数を変えたりした程度で、ジョルカブにはほとんど手をかけていなかった。 依然として、雨が降るとキャブの張り付きが発生するものの、なんとか許容範囲に入っていた。

異常を感じ始めたのは、12月に入ってからだった。 駐輪場で停めていた場所に、新しいオイルの染みが出来ていた。 それも日を追うごとに染みが大きくなってきた。 エンジンの下を覗き込むと、Lクランクケースとスターターモーターホルダーベースの間から漏れているようだったので、てっきりOリングが切れたのかと思っていた。

出張前だったので、そのまま2,3日乗り続けていたのだが、エンジン音もガラガラした音になってきて、パワーダウンも来たしてきた。 もしかして、これはもっと重症なのではないだろうか。

まずはエンジンを下ろして確認しなければ始まらない。 よく見ると、クランクケースとシリンダーの間から、ガスケットがはみ出している。

シリンダーヘッドを外そうと、ヘッドカバーのナットを緩めたのだが、上側の2つはユルユルだった。 ナットが緩んで軸力が低下し、ガスケットが吹き抜けたのだろうか?

シリンダーを外してみると、ガスケットはほとんど形を成していなかった。

粉々になったガスケットをクランクケース内に落とさないように剥していくと、ケースに亀裂が走っているのに気が付いた。

亀裂は左右のクランクケースとも、上側スタッドボルトのタップ穴から走っており、かなり深い様子だ。 この時点で修復は不可能と判断した。

結局、そのまま出張に行ってしまい、復旧に取り掛かったのは年が明けてからだった。

一番早くジョルカブを復活させる方法を考えた結果、ジョルカブのクランクケースにJUNの96ccクランク&シリンダを組み合わせて、支那エンジンのシリンダーヘッドを載せるという構成だった。

シリンダーヘッドや4速ミッションは、125ccエンジンから移植するので、一度全バラにする必要がある。 ケースの亀裂はクランクベアリングのハウジングにまで達している。 オイルがダダ漏れになるわけだ。

カムチェーンガイドローラーを外そうと電動インパクトレンチを使ったら、あっさりと割れてしまった。

こちらはRクランクケース。 亀裂はスタッドボルトのタップ穴から始まったのだろう。

JUNの96ccクランクシャフトを使うということは、一次側遠心クラッチになるということだ。 ミッションのメインシャフトは、在庫があったCD90(上)のものを使用する。 C100EX(下)とはクラッチのスラスト力を受けるための溝の位置が異なる。

3速がHA06仕様になっている以外は、以前の96ccハイ一次減速比+強化クラッチ仕様と同じ。 メイン側4速ギヤは、元のジョルカブの物に戻してある。

カムシャフトは96ccカムを使用。 カムスプロケットは28T、カムチェーンも82L。 どちらも昔使っていたものの再利用だ。

フライホイールやセルモーターは125ccエンジンから移植した。 ビッグフィンヘッドが思ったよりも違和感がない。

キックはあっても使わない(使ったことがない。いざとなれば押し掛け)が、何でもいいから入れておく必要がある。 支那エンジンのキックシャフトから、ギヤを全て外して入れておいた。

二次側遠心と違ってエンジンが軽いので、搭載作業はラクだった。 オイルは最近はまたホンダG1に戻している。

とりあえずキャブやスーパートラップのセッティングはそのままにして走り出した。 96ccに24mmのキャブはオーバーボアではないかと危惧していたのだが、まともに走るのには驚いた。 吸気と排気のバランスが取れているからだろうか? アイドリングが高めになったので、アイドルスクリューの調整のみ行った。

久しぶりの96cc仕様だが、やはり排気量が2割減ったことによるパワーダウンは感じる。 特に登坂時に顕著だ。 勢いをつけて上らないと、だんだんと失速してくる。 といっても60km/h以上は維持できているのだが、125ccのあのどこからでも加速するパワーを知ってしまったあとでは、やはり物足りない。 スーパートラップの枚数を9枚から8枚に減らしてみたが、根本的な解決にはならない。

久しぶりなのは一次側遠心クラッチも同じ。 こんなに重かったっけと思うほど。 二次側クラッチがペダルを「踏む」のに対して、一次側はまさに「蹴飛ばす」必要がある(特に停車時)。 ただクランクシャフトのイナーシャなど、一次側ならではの走り味もあって、これはこれで好ましかった。

星:★★★★

コメント:96ccも悪くない