「ふうてん式」マフラー装着


カサワキ

250TR 純正サイレンサ

オークションにて落札

2年前にSQBを装着して以来、マフラーはSuperTrappを使用している。 それ以前は、芯抜き純正マフラーを使っていたのだが、エキパイの細さが(文字通り)ネックとなって、エンジンの性能を発揮しきれなかった。

SuperTrappは皿(ディフューザー)の枚数で排圧を調整できるので、セッティングの幅が広いのも利点だ。 SQBを装着してからは、たとえパトカーの後ろを付いて走る状況になっても、音の大きさに気が引けるようなこともない。

とはいえ不満がない訳ではない。 まずその排気音の音質。 SQBを付けているせいもあるが、「べべべべべぇ〜」という歯切れが悪く湿った音なのだ。 バカスクの「ドッドッドッ」という音も好きではないが、もう少し抜けの良い音にならないものか。

もう一つ、SuperTrappは絶対性能の点では、あまり高くないように思う。 構造上、抜けという点ではイマイチだし。

じゃあどういうマフラーがいいのかというと、理想は純正マフラーである。 特集:純正マフラーについての考察というページを書いたくらいで、音をなるべく静かにしようとすると、純正マフラーに勝るものはない。

だが、100cc超の排気量にマッチした横型用の純正マフラーは数少ない。 100EX(HA05)用純正マフラーも試してみたが、イマイチだった。 第一カブ用は長いので、ジョルカブには似合わないのだ。

ところが、ふうてん氏のシャリーのblog「シャリーのカスタム日記」にカワサキ 250TRの純正マフラーを装着した記事が載っていた。 素晴らしすぎる! さっそく真似してみることにした。

購入する前に、まずは「ふうてん式」マフラー(と勝手に呼ばせて頂く)のイメージ確認。 大きさはだいたいこんなところだろう。 250TRのマフラーは長いので、エキパイとの接続部を出来るだけ前寄りにする必要がある。 後ろに跳ね上がっているが、これについては許容範囲だ。

マフラーステーは現行のSuperTrapp同様に、リヤショックの上部マウントから吊り下げれば大丈夫だろう。 ジョイント部のクランプが、下に出っ張っているように見えるが、向きは変えられるので問題ない。

250TRのマフラーはオークションで落札した。 届いたのでさっそく当てがってみる。 長さ、太さとも、ほぼ予想通り。 やはりキックシャフトの下あたりで、エキパイと接続する必要がある。 SuperTrappよりは重いが、ジョルカブ純正も同じくらいの重さだった。

排気口の内径は、意外なことに19mmしかない。 でも排気バルブの大きさを考えれば、この程度あれば十分である。

今使っているエキパイをカットして使用するという手もあるが、それではSuperTrappに復元できなくなるのでリスクが高い。 別途エキパイを用意する必要がある。

ふうてん氏はカブ/ベンリー用エキパイを使用していたが、同じ製作元のモンキー/ゴリラ用の方が短いのでこちらを使用する(オークションで落札)。 跳ね上がっている部分はカットする。

エキパイ入り口の溶接ビートが、少し盛り上がっている。 強度に問題がない範囲で、リューターで削って滑らかにした。

装着当日。 SuperTrappを取り外し、まずエキパイだけ取り付けてみる。 カブ/CD用のエキパイだとセルモーターと干渉するらしいが、モンキー用はクリアランスに問題はなかった。

なかなかカッコイイので、直管のままエンジンを掛けてみたくなったが自制する。 このエキパイは元々はSuperTrapp用らしいのだが、ジョルカブに使うにはちょっと上向き過ぎかもしれない。

マフラーステーは、角度を少し変えただけでそのまま。 エキパイをカットする位置を油性マジックでマーキングする。

エキパイを一旦取り外し、金ノコでカットする。 サンダーで切った方が早いが、音がウルサイので。 切り口が少々斜めになっても問題ない。 忘れずにヤスリでバリを取る。

装着完了。 マットブラックの塗装が、地味目ながらちょっとスパルタンで、とてもよく似合っている。

真横から。 思ったほどカチ上がらなくてよかった。 「これがノーマル」と言っても通じるかも。 エキパイを見れば分かってしまうだろうが。

それなりに横へ張り出しているが、ハンドル幅より出ていないので、すり抜けなどで邪魔になることはない。

走ってみると、右コーナーでバンクした際に、軽く「ガリッ」っと擦ってしまう。 モロ当りではないので、フィッティングでなんとかなるだろう。

チョークを引いて、エンジンを掛けてみる。 アイドリングが低くて止まりそう。 アイドルストップスクリューを回して、安定するところまで上げる。 アイドリング時の排気音は確かに低く小さい。 回せばリニアに音量が上がるが、音質は乾いた感じで歯切れも良い。 個人的には好みの音だ。

バンク時に擦るのは、ジョイント部のようだ。 あと1cmくらい上げられればベストだが。

今回使用したエキパイは、ヘッド側フランジ部の段差が高くなっているので、ナットを締めるとスキマがかなり開いてしまう。 このままナットを締め付けると、フランジ板が曲がってしまう(SUS3は結構軟らかい)ので、M6ナットを入れてガスケットに適度な力が掛かるように締めていた。

この段差の部分を、溶接ビートの手前まで削ってみた。 内側のビートの盛り上がりも滑らかに。 ビートを削りすぎると、強度が落ちるので慎重に。

このとき、0.3mmくらい斜めに削って、エキパイが後ろ上がりになるようにしてみた。 この程度の傾きでも、エキパイ後端で5mmくらい持ち上げることができる。

ヘッドとフランジ板とのスキマが少ないように見えるが、既にけっこう潰れたガスケットを交換せずそのまま使っているため。 SuperTrapp用エキパイでもこのくらいだったので問題ない。

エキパイに合わせて、マフラーステーの吊り位置も少し持ち上げた。 ステーの内側にマフラーのフランジが来るようにしたので、いくぶん内側に寄せることができた。

最終的な装着状態。 最低地上高は、SuperTrappと変わらず。 右コーナーで接地することもなくなった。

実は燃焼室にたまるカーボンの多さ(そのくせプラグの色は正常)から、スロージェット(SJ)を下げたいと思っていた。 いい機会なので、1番下げてみる。 キャブを開けてみると、メインジェット(MJ)が#108、SJが#50だった。 エアスクリューは1-5/8。ニードルクリップは3段目だ。

MJはそのままで、SJを#48に変えてみる。 エアスクリューは1-1/2、クリップはそのまま。 エンジンを掛けてブリッピングしてみるが、悪くはなさそう。 アイドルストップスクリューを少しずつ戻す。 試走に出てみると、低回転〜中回転域のトルクがちょっと薄いように感じる。 この辺りは、抜けが良い(排圧が低い)ことの裏返しかもしれない。 特定の回転数でトルクが盛り上がることがない代わりに、リニアにパワーが出る素直な特性ということだろう。 キャブのセッティングが出しやすそうだ。

さらにSJを#45にして、エアスクリューを1/8締め込んで、1-3/8にしてみた。 走り出すと、低回転〜中回転域にかけて鋭さが増した印象。 息つきが心配だったが、それもなく好印象だ。 ポート加工したときは、MJの番手を上げた方がいいらしいので、MJは#110でもいいかもしれない。 SJは逆にもう1番手下げてみたい。 これから梅雨に入るので、雨天時のドライバビリティを確保したまま、どこまで性能を引き出せるかトライしていきたい。

MJを#110に上げ、SJを#42に落としてみた。 エアスクリューは更に1/8締め込んで、1-1/4に。 試走してみると、あまり良い感じではない。 低回転でカラカラ回ってるし、中回転で軽い息つきが出ることもある。 かといって高回転でさほどパワフルというのでもない。 クリップ位置で修正できるか、それともSJを#45に戻すか。

結局SJを#45に戻し、エアスクリューも1-1/2にした。 これでほぼバランスの取れた特性になったかなと思う。

「ふうてん式」マフラーについてまず特筆すべきは、排気性能と消音性能を高いレベルで両立できていることだろう。 「いかにも改造車」的な感じがしないルックスも好印象だ。

排気量は125cc以上が望ましいが、100ccクラスでも問題なく使える、。 最近の大排気量の支那エンジンにも余裕で対応できるだろう。 素直な特性なので、キャブのセッティングが出しやすい(わかりやすい)というのも美点の一つだ。

低コストかつ入手し易いというのもポイントが高い。 250TRの中古マフラーは、傷が少ないものでも\3k程度で入手できる。 エキパイも含めて\10k以下で製作が可能だ。 エキパイ次第で、いろんな車種に応用が効くのもいい。 ジョルカブ用のSuperTrappは既に絶版だし、他の選択肢も少ないので有り難い。

心配は、250TRのマフラーの流用が流行って、落札価格が値上がりすることくらいか。

星:★★★★★

コメント:安い! 静か! 音もよし!